NEONATAL RESEARCH NETWORK 
厚生省児童家庭局 こども家庭総合研究事業
平成10, 11,(12)年度厚生科学研究
「超低出生体重児の後障害なき救命に関する研究班」(分担研究者 藤村正哲)
「超低出生体重児における超早期授乳の検討」

第4回班会議(超早期授乳班) 議事録

平成12年4月16日、10:00~12:00
アバローム紀の国   和歌山市

出席者:藤村正哲、田中敏博、西久保敏也、氏家二郎、石田明人、  
青谷裕文、平野慎也、市橋 寛、-----------

1 研究班の概要(藤村先生)

NRNについての説明と、NRNを使ってのinfrastructureの確立を主眼とし、RCTを行う。
「超低出生体重児の後障害なき救命に関する研究班」(分担研究者 藤村正哲)の中の一部として「超低出生体重児における超早期授乳の検討」を行う。
厚生科学研究として新生児医療の疾病研究を行う意義についての説明と、このためには多施設比較試験が不可欠なことの説明。


2 当研究課題の経過(市橋)

第1回から第回の超早期授乳班の班会議の経過説明と、今後の本研究への多施設への呼び掛けまでの経過の説明を行う。

3 平成11年度研究結果

予備先行試験の結果報告。6施設による後方視的な多施設比較試験を行い、安全性の確認を行い超早期授乳の安全性がほぼ確認される。この結果を次回の新生児学会に報告する。

4 多施設比較試験の実施について

NRNを用いてインターネットを利用し多施設比較試験により研究を行う。
期間は2年間。各自の病院のデータの発表は自由であるが、この研究班と同一のend pointsの発表は不可であり、チームワークを乱す事は避ける。
研究費は仕事量に応じて比例配分とするが、藤村班全体で300万円のため、参加施設が多くなってきているために一つの施設への研究費は微々たる額となる。
インターネットを用いた症例登録等に関しては青谷先生が、研究の方向修正は平野先生が、データの処理については中西先生が担当。

5 「研究計画書」について

 本研究の概要につて説明後各項目の説明を行い質議を行う。質議に関しては後述。

6 インターネット登録について(青谷先生)

患者の個人情報のセキュリテイーについては細心の注意をはらい最新の方法にて行っているので問題はないと考えられる。
1000g未満の症例は全て登録、中止症例もsecound endpointsのフォローアップには関係があるため、中止と登録した段階で終わりではない。
症例登録の流れの中で、症例登録に先立って無作為に試験群と対照群に振り分けられることを説明し、同意を得た上で症例登録を行う。この時対照群に選ばれた場合にも、その施設におい今までに行ってきた最善の治療を行うことを説明する。試験群に選ばれた場合には、この時のその施設において今までに行ってきた最善の治療と比べ授乳の開始時期のみが早期になった以外にはこれまでの治療と変わりはなく、同様に最善の治療を行うことを説明する。これらの説明をしたにもかかわらず本試験(無作為比較試験)への参加に同意を得られなかった場合には、体重、在胎週数等の基本的な情報提供の同意を得、基本情報のみの症例の登録を行う。この場合、個人の情報の安全性に関しては、決して個人を同定することはできない情報のみの登録であることを説明し、同意を得たのちに症例登録を行う。
層別化の問題はまだ検討されていない。

7 倫理委員会などの準備手続きについて

名称は各施設にて様々と考えられるが、本試験を行うにあたって倫理委員会の承認を得ることが必要。

8 質議

・対象症例の選定基準の項目より(4)の授乳開始予定が24時間以内を削除する。
・対照群となった症例が24時間以内に授乳が開始されることが起きることは本試験の主旨から適当とは思えない。よって対照群となる予定の授乳開始の現行の方法の情報の把握が必要であるので、メールにより情報収集を行う。
・全員に24時間以内の早期が行われている場合は他の研究を行う。RCTにはむかない。
・症例調査用紙の項目の追加
  臍カテーテル、動脈、静脈の使用の有無
  胆汁鬱滞の定義
・もらい乳について
  初乳、低出生体重児を産んだ母親よりの母乳に限定しないためにdonor milk manualの2)は削除する。
  もらい乳の冷凍母乳の使用可能期間を搾乳後1ヶ月とする。
  サイトメガロウイルスに関してはdonor milk manualの3)よりサイトメガロウイルスの言葉を削除する。そして出生後1ヶ月の時点で試験群、対照群を問わずサイトメガロウイルス抗体検査を行う。もらい乳のドナーの出所をはっきりさせるためドナーの名前を症例調査用紙に記載できるようにする。
・投与方法において口腔内への滴下の記載は削除し、その施設の裁量にまかせる。
・倫理委員会での承認を得るための倫理委員会へ提出する書類を氏家先生によって作成されているので、これを参考にして各施設の先生方は倫理委員会の承認を得てもらう。この書類は後日送付する。
・100ml/Kg/dayに達するまでに人工乳を加えることはかまわない。

9 今後の予定


 五月の連休前までに研究計画書を完成させ送付する。その後可能な施設については倫理委員会において本試験の承諾を得る。
 今年度の新生児学会に班会議を開催し、研究計画書の最終的な了解の承認を得て、本試験を開始する。その開始時期は出来るだけ早くしたい。出来れば今夏8月、遅くても9月には開始する。